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「町のケーキ屋さんになる夢をかなえよう。開業のポイント。」

小さい頃に夢見た「ケーキ屋さん」。

それは伝えられたレシピを作る姿ではなく自分の好きなケーキを作る姿を思い描いてのことだったと思います。
自分でメニューを考えて、自分でケーキを作って、キラキラに輝いたケーキを売って、お客さんの笑顔を見る、そんな光景を何度も何度も夢見た人もいるのではないでしょうか。

実際には夢で終わり、ケーキ屋さんになった人はほとんどいません。しかし、夢見たケーキ屋さんは夢のまま終わらせない人もいるのです。

本校は「神戸で唯一、調理と製菓が学べる学校」として毎年最大200名ほどの学生が卒業していきます。

もちろん、その中で「町のケーキ屋さん」になりたいと卒業し、夢を実現した卒業生もたくさんいます。

町のケーキ屋さんになる夢を叶えた卒業生たち

井藤裕史さん 

1999年 神戸国際調理製菓専門学校 製菓衛生師科 卒

兵庫県立鈴蘭台西高等学校 (現:兵庫県立神戸鈴蘭台高等学校)出身

詹 光遠(センコウエン)さん

2010年 神戸国際調理製菓専門学校 製菓スペシャリスト本科 卒

関西外語専門学校 出身

○ケーキ屋に雇われる側と自分で作るケーキ屋

ケーキ屋でケーキを作る洋菓子職人をパティシエと言います。

小学生のなりたい職業ランキングで常に上位にいるパティシエは、美味しいケーキを作る夢の職業ですが、実際は大変なことが多いです。
原材料となる小麦粉や砂糖は重いので運ぶのも混ぜるのも重労働になります。

雇われる側の場合、お店のレシピを覚え、日々忠実に再現していくことが必要とされます。
店主に雇われている身なので、売上に対しての直接的な責任はありませんが、好きなようにケーキを作ることは基本的に許されませんし、好きなデコレーションをほどこすこともできません。日々の仕事が単調になりがちです。

一方自分がケーキ屋さんになった場合はどうでしょうか。

売上を日々考えなくてはいけないし、材料も全部自分で仕入れます。お客さんが来るようにアイデアを出し、店内の内装や清掃にも気を使います。考えることも体を動かすことも増えて日々がとても目まぐるしく過ぎていき疲労もたまります。

ところが、自分の考えたレシピでケーキを作り、自分の好きなデコレーションをほどこすことができます。

自分の生み出したケーキがお客さんの笑顔に繋がるのです。つまり、パティシエは笑顔を作る仕事であると言っても過言ではありません。

夢だったケーキ屋さんというのは大半の人が雇われるパティシエではなく、自分がケーキ屋さんを営む姿でしたよね。

製菓専門学校で様々な製菓について学んだり、食品について学んだりしたことを夢のケーキ屋さんでは存分に発揮することができます。
パティシエになるために専門学校にいく必要性はそういったことにあります。

○開業のポイント

昨今コンビニエンスストアでも種類豊富なスイーツが売られるようになりました。

そんな中いざ「ケーキ屋さんを開業しよう」となった時に押さえるべきポイントは何でしょう?

それは大きく分けて3種類あります。

  • ・目玉商品を作る
  • ・種類を豊富にする
  • ・できるだけ初期投資を節約する

一個づつ解説します。

開業のポイント①:目玉商品を作る

では「普通の」町のケーキ屋さんになってしまわないようにするは、「目玉商品を作る」ことです。

ケーキ屋の評判は町の人々の口コミや、最近ではSNSでの評判が重要となってきます。

「この辺りで美味しいケーキ屋さんは?」と聞かれた時に「〇〇が美味しいよ!」と名前が出てくるケーキ屋でないといけません。
「あのケーキ屋どう?」と聞かれた時に「普通かな」と答えられるケーキ屋にはあまり足を運びたくないですよね。
「あのケーキ屋は△△ケーキがサイコーだよ!」と具体的な商品名まで出るようになれば、リピーターも増えていきます。

では「普通の」町のケーキ屋さんになってしまわないようにするは、どのような工夫を行えばいいのでしょうか。

それは「目玉商品を作る」ことです。

「△△ケーキと言えば〇〇」というようにイメージをつけることで強烈なインパクトを残します。

可もなく不可もないケーキ屋は忘れられてしまいます。トレンドも考えながら自身こだわりの一品を作るのです。

「1日○個限定」などの限定感を出すのも一つの手段かもしれません。

開業のポイント②:種類を豊富にする

種類が豊富なケーキ屋さんは雰囲気がとってもいいですよね

数品しかないショーケースより、見たこともないケーキもたくさん並んでいるショーケースの方がキラキラしているように思いませんか?先ほどの目玉商品と一緒に買ってもらえたり、目玉商品がもうなくなってしまった場合に代わりに買ってもらえたりします。

他店にはないようなケーキを揃えておくと次回の来店に繋がります。もちろん味がいいのが大前提です。

開業のポイント③:できるだけ初期投資を節約する

はじめは初期投資を節約し、軌道に乗ったら店舗を条件のいい場所に移動させてもいい

町のケーキ屋は5年続けるのも難しいと言われています。

そんな中、10年、20年と続けていくには、ケーキ屋が軌道に乗るまでの間、できるだけ借金を増やさず自身の資産を残しておきましょう。
開店時には半年から1年分の経営資金を手元にあることが望ましいです。
物件も前の物件の内装がそのままである居抜き物件を利用するのも手です。

全部新品で、というのも素晴らしいのですが、ここを節約するだけでも初期投資は随分違ってきます。

ガスコンロなど大型の調理器具は、いちから揃えるとかなりの出費になります。

内装や外装などもこだわりだすとキリがありません。

はじめはシンプルな内装にし、ケーキ屋が軌道に乗る頃、内装を自分のこだわり通りに変えていったり、店舗を条件のいい場所に移動させてもいいでしょう。

まずは自分のケーキ屋さんを知ってもらい、ファンを作ることが大切です。

その上で自分のこだわりを少しずつ実現させていくのが懸命と言えます。

それには製菓専門学校などでケーキをよく知り、ケーキをたくさん作ることが必要です。一度オープンキャンパスに参加して学校への入学も視野に入れた方がいいでしょう。

十分な知識と経験の上にあなた自身の素敵なアイデアを重ねていってください。

最後に開業についてまとめたブログを紹介しておきますので参考にしてください。

パティシエを目指すなら、「自分で考える店舗を開業したい‼」、そう思う人も多いのではないでしょうか?実際に開業するとなると、どんな事が必要で、どれくらいの資金がかかるのか気になる所ですよね。参考例と合わせてまとめてみました。

>「パティシエとして開業するには」のブログを見る

パティシエの仕事に就くためには、いったいどんな資格が必要なのでしょうか。取っておくと有利な資格から、パティシエとして仕事の幅が広がる関連資格までご紹介していきます。

今回は少しでも将来カフェを開きたいと思っている方に向けて4つの大切なことを紹介します。

開業するための思いや心意気があってもしっかりと事務的な手続きがわかっていなければ努力が水の泡です。今回は開業のために必要な最低限の知識を紹介していきます。