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コロナのこの時期だから大切!食品衛生管理も調理師の役割です

2019年1月から今なお猛威をふるう新種のウイルスのせいで、あらゆる業界に影響が出ており、食品業界でも衛生管理の見直しが必要です。

『【2020年10月版】調理業界の就職について|新型コロナの影響は?』の記事でもお伝えした通り、就職に関しては打撃をうけたように感じます。

このように就職に関することだけでなく、営業そのものにもかなりの影響が出ています

それが、感染拡大防止対策です。

業界全体が今まで以上に対策をとっている一方で、食品を通じて感染が広がるといった確証のない話も広がっています。

いろんな情報が錯誤する中で、わたしたちはどうすべきなのでしょうか?

あらためて食品衛生の管理について考えてみましょう。

食品衛生管理とは?

食品衛生管理と言われて何を思い浮かべますか?手洗いうがいなどでしょうか。

日本の食品衛生の管理は徹底しており、具体的な基準は食品衛生法で定められています。

食品衛生法について

食品衛生法とは、食品の安全性を守る基準を定めた法律のことです。

食品だけでなく、食品の包装・容器や赤ちゃんのおもちゃなど、口にはいると想定されるもの全てが対象になります。(医薬品は除きます。)

さらに2020年6月から始まった食品衛生管理のさらなる徹底のため、ふたつの条項が追加されました。

  • HACCPの義務化…食品管理の過程を可視化し、より細かい数値基準が定められた衛生管理法です。
  • 営業許可の見なおし…近年、飲食店などの営業許可の見直しがされています。過去に衛生管理面で問題がなかったかの洗い出しと、再申請をおこない、お客さんがより安全に飲食できるように努めています。

食品衛生管理者とは?役割について

食品衛生管理者の役割は、大きく分けてふたつあります。

  • 食中毒の防止
  • 食品衛生法の順守

このふたつを管理者のみならず、従業員に対して教育・指導して徹底させる仕事です。

調理師の仕事内容|コロナで変わったのか?』でも取り上げたように、料理だけを徹底して作るという以前に調理師はわたしたちの口に入る食品の安全性を守る、大切な役割を果たしています。

食品衛生管理の重要性とこれからの課題

昨今のウイルスの影響により、飲食店などの食品を取り扱う事業は食品衛生管理の強化を求められています。

まずは管理が不十分で起きてしまった過去の事例もまじえて、食品衛生管理の重要性と今後に向けた対策をまとめました。

食品衛生管理の不足でおきた事例

テレビで「○○店で食中毒発生か?」などというニュースを耳にしたことは、一度はあると思います。衛生管理不十分により起きてしまった事例をふたつ紹介します。

・食中毒

食中毒にもいろんな原因があります。サルモネラ菌などの細菌性のものや、ノロウイルスなどのウイルス性のものもあれば、アニサキスのような寄生虫、フグ毒によるものあります。原因は様々ですが、その原因を取り除くために食品衛生法があります。

管理不足や知識不足のため、食中毒をおこし、結果人が亡くなってしまった事例もあります。

・異物混入

食品業界で立て続けにおきた異物混入の事例は、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。

ちまたでは「○○ショック」などと呼ばれ、毎日ニュースでとりあげられていました。

原因は、食品衛生を従業員全員が理解し徹底されていなかったためです。

今、求められる食品衛生管理の課題

食中毒や異物混入に加え、近年では新型ウイルスのリスクもあります。

国民全体の衛生管理の意識が高まっているため、飲食店などの食に関する業界へのさらなる徹底された衛生管理が求められています。

たとえば外食産業を例にあげると、食の安全性だけでなく店舗の衛生管理面もお客さんは気にするでしょう。

東京都では、「感染防止徹底宣言ステッカー」というあらたな施策ができました。

感染防止対策のチェック項目をクリアし申請するともらえ、店舗にはりだすことで管理ができていることをアピールするためのものです。

今後は、食品衛生の管理だけでなく、「管理体制をお客さんに可視化する」という課題もでてきました。

家庭でもできる衛生管理

食品衛生管理は、すべて管理者だけが気を付ければいいのかといえば、答えはノーです。

安全な食品を提供されても、ご家庭での食品の取り扱い次第では食中毒をおこす原因になりえます。

少し意識するだけで、ご家庭で簡単にできるちょっとした衛生管理をご紹介します。

・5Sの徹底…整理・整頓・清掃・清潔・しつけ

もともとはトヨタ自動車が職場の環境改善のために考えたスローガンです。

これは、食品衛生にも当てはまります。整理・整頓して食品の期限切れを防げますし、清掃・清潔はいうまでもありませんね。

家族みんなで食品管理の知識を共有して、衛生管理の対策を徹底しましょう。

衛生管理者はよく、縁の下の力持ちと表現されます。

日本のみんなの食生活を守るとても責任重大な仕事です。

そのことを今一度ふまえ、食品衛生管理を徹底していきましょう!

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