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調理師の仕事内容|コロナで変わったのか?

新型コロナウイルスの影響で緊急時短宣言が発令され調理業界は打撃を受けています。『【2020年10月版】調理業界の就職について|新型コロナの影響は?』でもお伝えした通り、現在、就職活動をしている学生や転職を考えている卒業生もうまくいかないという声も聞きます。

つまり、スタッフはいらない、いまの体制で十分やっていける、という表れでもありますし、みなさまの中には『営業時間が短縮されたのだから仕事量も減っているはずだ!』と考えるのが一般的ですよね。

でも本当にそうでしょうか?

今回はコロナ前とコロナ後の調理師の一日の流れを紹介します。

【コロナ前】調理師の仕事内容

調理師の休日は週1日程度、1ヶ月に4~7日が平均のようです。

ただ最近では週休2日のお店も多くなっています。特にホテルが最近多くなってきています。

ただ美容室のように「月曜日が絶対に休み!」とかではなくスタッフで順番に休みを取っているのが現状です。

それに加えて調理師は1日の営業時間が長く、朝早くから来て仕込みをして、閉店後に明日の仕込みをするケースがよく見られ、土日祝はお客さまで満席になるので休憩が十分に取れない場合もあります。全て終わって帰る時には23時を超えることもあります。

このように、調理師の一日は、拘束時間も長く、一言で言うと「きつい」です。

休日は学生時代にやっていた食べ歩きなんかもできないぐらい、毎日の疲れを取る為に家で一日中過ごすことが多くなるでしょう。

楽しいと思っていたのに辛い。

このギャップで調理師という仕事をやめる人も多いです。神戸国際調理製菓専門学校ではそのギャップをなくす為に調理スペシャリスト本科製菓スペシャリスト本科の2年制の学科では在学中に企業で実際に働くインターンシップという実践授業をしています。

【コロナ前】調理師の一日の流れ

08:00 出勤

出勤したら開店準備、昨日できなかった仕込みの続き。食材の解凍なども。

10:45 朝礼

今日のおすすめメニューや予約客の確認をスタッフと行います。

11:00 開店

ランチのお客さまがチラホラやってきます。交代で昼食。オーダーが立て込んでいる時はきちんと休憩がとれないこともあります。

18:00 ディナー対応

ディナー予約のお客様の対応。値段やコースによって様々オーダーが通るので、きっちりとスタッフと連携を取りながらこなしていきます。アレルギーがあるお客様には代替のメニューを用意する必要があります。

21:00 閉店

ラストオーダーがなければ片付けに移ります。

22:00 閉店作業

ミーティング、次の日の仕込みなどを行います。

【コロナ後】調理師の仕事内容

調理師として調理作業を行うことは大前提として

  • スタッフの人材育成
  • 食器や備品の管理
  • 食材の発注
  • シフト管理
  • お店の雰囲気作り
  • 売り上げの管理
  • 競合他社の分析
  • 新しいメニューの開発

など、料理長ならではの経営的な考え方が必要になってきます。

常に正解を追い求めるような姿勢が大切です。

外食産業の仕事|調理師の役割が変化していく』のブログでもお伝えした通り調理師が果たすべき役割も変化してきています

何より売り上げをあげることに全力を尽くさなければなりません。

その為にもお店のコンセプトをスタッフと共有することやスタッフたちをまとめるリーダーとして自覚を持ち、たくさんのお客様に足を運んでもらえるようなお店を作り上げるためにも、スタッフの教育は欠かすことはできないでしょう。

調理師は、見習いである調理助手のときは非常に低い給料でやっていかなくてはならない場合が多いです。

時給に換算すると高校生のアルバイトより低い可能性があります。

3年ほど勤めて後輩が入ってきて技術力が上がっても、高い給料が保証されるわけではなく、手取りで20万円を下回る調理師も決して珍しくはないでしょう。

大学をでている友人と給与面で比較してしまうと、低く感じることがあるかもしれません。

また美容師や整体師のようにお客様から指名されることはあまりないので、モチベーションを保ちにくい部分があります。

ストレスがたまる場面が多い

調理師は安心安全に食事をお客様に提供する仕事です。

最善を尽くしていても、運悪く髪の毛が入ってしまい、お客様に不快な思いをさせてしまうこともあります。

また理不尽なクレームにも対応しなければならない場面もないと言えません。

特に経験が浅いうちは、判断力が鈍いのでお客様の怒りをさらに買ってしまう恐れもあります。

自分の不甲斐なさが、そのままストレスになることも十分にありえます。いわゆる負の連鎖と呼ばれるものです。

もちろん大きなお店になればなるほどお客様が訪れる数は多くなるのでチームワークも重視されます。なので別のスタッフとも上手くやっていかなければなりません。

そしてなのよりこの世界は上下関係がハッキリしているため、先輩への配慮にしんどくなってしまうかもしれません。このように調理師は外的要因だけではなく内的要因からもストレスを感じやすい職業と言えるでしょう。

その結果3年以内の離職率が高く、最終的には食の分野自体から身を引いてしまうことが近年の傾向です。

人間関係のミスマッチをなくすためにも神戸国際調理製菓専門学校では就職スタッフによる個人面談を実施しています。その結果もあり内定者の内定先の満足度97%を記録することができました。

【最終的には独立という手が】

ある程度技術力が付いてきたら、今度は独立してお店を開くという選択肢ができます。

「ここでお店をしたい!」「こんなコンセプトのお店を開きたい」という夢に向かって、どんどんスキルアップを目指しましょう。

しかし独立まで平均で約10年はかかると言われています。

ただ時代も変わってきていますし、経験が浅いうちから独立して、SNSなどを通じて宣伝することで思わぬ形でうまくいく可能性があるかもしれません。また各都道府県から援助してくれる制度もあるので戦略を立てて慎重に進めることをができます。

神戸国際調理製菓専門学校ではキャリア室というものを設置し、卒業後の転職や独立の為のアドバイスを行なっています。


【最後に】

お客さまの前ではいつもニコニコしている調理師ですが、肉体面・精神面ともに苦労は感じる仕事です。

しかし、誰かの笑顔がダイレクトに伝わる調理師という仕事はどの仕事よりも「人を幸せにできる」仕事だと思います。

皆さんもお母さんにご飯を作って美味しいと言ってもらえたことはありませんか?嬉しかったですよね。それと同じです。

調理師はその一言に夢中なんです。調理師の仕事はやりがいがあることは事実です

来店して下さったお客様の「ありがとう」の声ですべてが吹き飛びます。

相手の幸せを引き出す為に仕事があるのだとしたら、それはきっと仕事にやりがいを感じるはずです。大変な調理師という仕事ですが、すべてはお客様の笑顔のきっかけだと思って、絶え抜いた日々が無駄にならないように、毎日のつらいことも乗り切ってほしいものです。そしたらおのずと結果も付いてくるでしょう。

これから進路を考える高校生のみなさんは「ブラック」や「ホワイト」で白黒つけず、やりがいがあるかどうかで考えてみてはどうでしょうか