パティシエとパティシエールの違いとは?歴史や仕事内容をご紹介

パティシエはよく聞くけれど、パティシエールはあまりなじみがないという方も多いのでしょうか?
同じような言葉ですが、何か違いがあるのでしょうか?
今回はそんなパティシエとパティシエールについてご紹介します。
■パティシエとパティシエールの違い
「パティシエ」は「菓子製造人」意味するフランス語で、日本ではケーキや洋菓子を作る人のことを指します。
フランス語では日本語と違い、名詞に対して「男性形」と「女性形」が存在します。
- パティシエ(pâtissier)…男性形
- パティシエール(pâtissière)…女性形
つまり、「パティシエール」はパティシエの女性版という意味になります。
とはいえ、日本では一般的には男女の区別なく菓子職人という意味で「パティシエ」の単語が使われていることが多いようです。
『【国内外】トップパティシエたちも挑戦したコンテストをご紹介!』でもお伝えしておりますが、実は洋菓子の本場フランスでは「職業=パティシエ」と言うと、日本で「職業は医者です」と言うのと同じくらい社会的な地位があるのだそうです。
その中でも数々のコンクールでよい成績を修めていたり、洋菓子の本場であるフランスで働いていたりする人達のことを言います。
フランス国内ではパティシエの大半が男性なのですが、逆にドイツでは女性からの人気が高く、国内でパティシエとして働いている人のなんと半数が女性だそうです。
■パティシエとパティシエール、仕事内容の違い
男性と女性で呼び方の区別のあるパティシエですが、これはあくまでフランス語での名詞の形の違いで、仕事の内容は男性であろうと女性であろうと同じです。
体力的な面では男性の方が有利に働けるかもしれませんが、女性ならではの繊細で細かな技術もまた有利に働けます。
パティシエの現場はチームワークも大切です。
それぞれが得意なことを分担しながら、お客様に最高のスイーツを届けることがパティシエの仕事です。
■パティシエの歴史について
今から600年近く前の1440年には、フランスの身分規定に「パティシエ」という職業が載っているほど古い歴史を持つパティシエ。
当時は職業区分の制約が厳しく、パンを作る職人が砂糖を使った焼き菓子を作ることは禁止されていたのだそうです。
パティシエの起源は、教会で聖体拝領用の特別なパンや焼き菓子を作っていた職人(オブロワイエ)が、パスティ(挽肉などの詰め物料理)を作る人(パスティシエ)となり、やがてパティシエになったと言われています。
日本でのパティシエの歴史はまだ新しく、2000年くらいから「パティシエ」という言葉が使われるようになりました。
たった20年くらいですが、現在ではスイーツをテーマにしたドラマや映画・アニメなど様々な作品でパティシエが活躍していますし、女の子の「将来なりたい職業ランキング」では毎年上位に入るなど人気の職業になっています。
ケーキや洋菓子と言えばすごく甘いイメージがありますが、それはフランスでは料理に砂糖を使わない分、洋菓子はしっかり甘く作られているからなのだそうです。
パティシエ=お菓子作りの職人ですが、和菓子職人はパティシエの分類には入らないので覚えておきましょう。
■日本で働く女性のパティシエについて
日本国内で働くパティシエの男女比は半分くらいと言われています。
しかし、有名なパティシエの多くは男性の場合が多いように、女性のパティシエにとっては課題が多いのも現実です。
体力が必要なパティシエの厳しい労働環境が合わず途中で退職してしまう人もいれば、結婚や出産といった生活の変化をきっかけにパティシエの道を離れる人も多くいます。
しかし、最近では働き方が多様化してきたこともあり、女性で活躍するパティシエも増えてきています。
女性ならではの繊細な飾りつけを前面に押し出したり、子どもを持つ母親としてアレルギーや健康を考えたスイーツを考案したりと、自分の持つ強みを活かした女性パティシエがどんどん登場しています。
例え出産などで仕事を一度やめてしまうことになっても、これまで培ってきたスキルを活かすことは充分に可能です。
自宅に居ながらオンラインで教室を開いたり、動画サイトでおしゃれなレシピ動画をアップしたりと、ライフステージに左右されない働き方がこれからもっともっと広がっていくと考えられています。
パティシエやパティシエールになるには
いかがでしたか?
パティシエとパティシエールの違いについてご紹介しました。
フランス語で「パティシエ」は男性形、「パティシエール」は女性形となります。
呼び名に区別はありますが、男性と女性で仕事内容が異なるわけではなく、また一般的に男女関係なくパティシエと呼ばれています。
将来パティシエを目指したいと考えている人は、ぜひ1度、長い目で見た将来設計を立ててみることをオススメします。
でも実はパティシエやパティシエールになるためには資格や免許は必要ありません。
スイーツを作る技術を持ち洋菓子店で働いている人をパティシエやパティシエールと呼びますので、手っ取り早くパティシエやパティシエールになりたければ製菓の専門学校に通うことをオススメしております。
『パティシエとは|知っているようで知らないパティシエのこと』の記事でも簡単に解説をしておりますので、併せてチェックしてみてくださいね
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