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栄養士:西岡 奈保先生インタビュー

就職活動や自分で店を開く際に有利に働くさまざまな資格。飲食業界における料理人と資格の関係について、教養課程や国家試験対策を担当している管理栄養士の西岡先生にお聞きしました。

栄養士:西岡 奈保先生

国家資格は、自身の付加価値を高め、信頼を得るための武器になる。

── 料理人として調理師免許や製菓衛生師免許といった国家資格を取得していることのメリットは何でしょうか?
調理師、製菓衛生師という資格は名称独占資格なので、取得していなかったとしても調理に関わる仕事をすることは可能です。でも、この資格の意義は、自分自身の付加価値を高めることだと考えています。例えば、お菓子であってもバッグであっても、ブランドがあるとその商品に興味をもち、その品質の確かさに安心感を得てお金を払いますよね?それと同じだと考えています。お客さまからより信頼していただけるように、国家資格を持っていることで、自分自身の価値を高めてほしいです。
── 資格を取得しているのといないのとでは、知識や技術などにちがいはありますか?
衛生面は大きくちがうと思います。特に試験対策講座では基礎から応用まで丁寧に指導するので、得られる知識や技術は多いですよ。もとより、食を提供するための衛生管理は独学では限界があります。食の安全に直接関わってくるので、衛生についてはぜひ学校できっちり学んでほしいですね。

試験対策はみんな本気。生活にも役立つ学びがある。

── 先生は国家試験対策を担当していらっしゃいますね。
はい。試験合格をめざすのはもちろんですが、自分たちの生活に身近な健康や衛生、制度や法律について知り、社会人として、そして親としてもその学びを役立ててもらいたいと思っています。
── 学生の指導において、心がけていることは何でしょうか?
学生の中には、料理をすることは好きだけれど勉強が苦手という人や高校での学習科目がちがうことも多いので、全員にわかるよう、具体例をたくさん用いて内容をくだいて伝えるようにしています。学生もわからないところを積極的に質問しますし、国家試験対策はみんな必死で勉強しています。私もそれに応えなくてはと必死。お互い本気で取り組んでいますよ。
栄養士:西岡 奈保先生

健康や医療など、多様な「食」の知識を現場に活用してほしい。

── 資格のほかに、自身の価値を高めるための学びとして、学生にどのような指導をしていますか?
近年の傾向として、「食」は健康と切っても切り離せない関係にあります。有名パティシエやシェフにも健康をテーマにしている方が多く、糖質オフのチョコレートなども販売されています。本校の調理実習では実際の基本の調理法を学ぶことが主なので、ヘルシーメニューそのものが注目されることはあまりありません。そこで、健康な食生活、食と体との関係、医療的観点から見た食など、座学でさまざまな知識を吸収し、実践と組み合わせて活用してほしいですね。
── 具体的に行っている取り組みはありますか?
例えば健康食に関しては、厚生労働省が奨励している1日の野菜の摂取量を体感する調理実習を行っています。ブロッコリーの芯やゴボウの皮といった栄養豊富だけれども捨ててしまうことが多い部分を使用しながら1人あたり350gの野菜をグループの人数分調理するのですが、これが大変。下ごしらえするのもひと苦労で、切っても切ってもまだ野菜がある!と学生はびっくりしていました。
── こうした経験はどのような場面で役立てられますか?
調理の大変さを理解しておくことが、将来調理師としても、栄養士など調理以外の仕事に就いたときにも、必ず経験として生きてきます。就職先の給食センターなどの施設や厨房でも、他職種とのコミュニケーションがとりやすくなりますよ。

素直な気持ちで学び続ければ、必ず先は見えてくる。

── 今後、学生にどのように成長してもらいたいですか?
まず国家資格試験においては、とにかく合格して、達成感を味わってほしいです。私自身、管理栄養士資格の取得に向けて厳しい勉強期間を乗り切った思い出があります。合格した時には、何とも言えない充実感、達成感がありました。ぜひそれを共有できたらと思いますね。そして、何より人として真っすぐ素直に行動できる人になってほしいです。私がこれまで飲食業界に携わってきた中で感じるのは、現場で活躍し続けている卒業生は、在学中から素直な気持ちでなんにでも興味を持ってくらいついていた人が多いということ。働く中では辛いことや壁にぶつかることもあるかと思いますが、それでも一生懸命続けていれば必ず先は見えてきます。そのことを忘れず希望を持って、粘り強く頑張ってほしいですね。
栄養士:西岡 奈保先生