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外食産業の仕事|調理師の役割が変化していく

はじめに

今や私たちの生活に深く根付いている外食産業。

価格設定や料理のジャンルは多様化し、幅広い年代の生活スタイルにあった店が増え続けている。

その中で調理師としての役割はどのようなものだろうか。


目次


外食産業とは

高度経済成長期が終わり、安定の時代となった1970年代で生まれた外食産業は深く日本人の生活に入り込んだ。

その当時から外食産業と言えば均一された味、サービス、値段設定で瞬く間に成長を遂げ、今となっては20~59歳の男性の3割前後がほとんど毎日1回以上の外食をしていると言われている。(厚生労働省より)

外食産業がいかに生活に溶け込み、なくてはならない存在となっているのかがわかる。

大手企業だとケンタッキーフライドチキンやマクドナルドやスターバックスなどがある。

 

外食産業の急成長の理由

その土地の文化や習慣が大きく影響を与える食文化だが、時代と共に変化していくものである。

つまり外食産業も外的な要因を受けながら急成長を遂げていった。

大きく分けて4つの理由が考えられる。

その中で調理師が果たすべき役割も変化していくのであった。

 

1.日本人のライフスタイルの変化

日本食化から洋食化へのシフトチェンジは大きい。

魚から肉へ、米からパンへ。主食そのものがアメリカナイズした日本人のライフスタイルの変移動は外食産業にも大きな影響を与えた。

 

2.経営のフランチャイズ化

資本的に独立した店舗が本店からノウハウの提供を受けて同じイメージの店舗を何店舗も抱えるやり方。

売り上げは一部本店を支払う形態をとっており、大手コンビニのセブンイレブンなどが該当する。

 

3.セントラルシステムキッチン

1次加工、味付けなどを一気にやってしまう工場のようなところだ。

店舗では加工された食品をマニュアルに沿って調理するだけで一定のレベルの料理ができるようになった。

調理師が調理せずともアルバイトやパートでも美味しい料理ができてしまう。

商品レベルを標準化することで店舗展開も加速した。

 

4.スマートフォンアプリの登場

インターネットの進歩は外食産業に多大なる影響を与えた。

特に最近ではどこにいてもスマートフォンのアプリで食事を注文できるシステムもできている。

例えば「UberEats」のようなアプリを使うと思いついたその場で食事のジャンル問わず、配達を頼むことができる。

 

外食産業の動向

外食産業のなかでは時代の流れをいち早く察知し取り入れていく企業と時代に取り残された企業との二極もはっきりしつつあり、移り変わりやすい流行やブームの中で、積極的に変化していく企業が勝ち残っていく傾向にある。

調理師の立場として外食産業で生きていくためには常に消費者目線でメニューやお店のコンセプト作りを考えていかなくてはならない。

では時代によってどのような流行りがあるのか。

2019年までに流行したブームは3つを紹介していく。

 

1.健康志向

健康への意識の高まりは外食産業にも大きな影響を及ぼしている。

これまで輸入や冷凍に頼っていた生鮮食品の仕入れを切り替えて、農家から直接仕入れたり、オーガニックの食材を使った商品を開発したりカロリー表示などを行うなど店舗または商品としてのオリジナリティが問われるようになってきた。

調理師としての技術や知識が生かされるいいチャンスかもしれない。

 

2.価値の二極化

デフレ時代だったころ、外食産業は低価格と高品質高価格の二極化を迎えた。

安さでアピールする戦略と高品質でアピールする戦略と別れている。

誰もが求めやすい時代からよりカジュアルなものとより高級なものと分業化している。消費者の購買行動も時代と共に変わってきている証拠共言える。

 

3.カフェブーム

大都市を中心に流行したカフェブームは新業態として定着した。

特にシアトル発のコーヒーブランドのスターバックスコーヒーはカフェブームの起爆剤になった。

毎シーズン新しく、消費者の心を掴む商品は既存のコーヒー店との競争を生み出し、業界全体の売り上げを押し上げる結果となった。

コーヒーは単なる嗜好品ではなく私達のライフスタイルに根付くようになり、近年では個人店の出店も多くなった。今後さらなる成長が予想される。

 

神戸国際調理製菓専門学校としての取り組み

家でご飯を食べれない時に外食をするという使い方から現在は一つのライフスタイルとして捉える世の中になっている。

時代の移り変わりにより外食産業としての幅は急成長をこれからも止まることはないだろう。

それに伴い調理師としての質向上も調理師専門学校として目指して行かなければならない。

神戸国際調理製菓専門学校の調理スペシャリスト本科では実践講座という授業を実施し、時代にあった技術と知識を持った調理師の養成をしている。

 

実践講座とは

実践講座とは具体的に「カフェ」「バル」「ウエディング」の分野を調理スペシャリスト本科2年時に1年生の時に学んだ基礎を使い実践を通し学んでいくものだ。

カフェの授業ではラテアートやポップデザインを、バルの授業ではお酒に合う料理を、ウエディングの授業では冠婚葬祭にあった料理やマナーを学習していく。

この授業は必修となっており、調理師としての役割の幅を広げられるきっかけにもなるだろう。